☆ 論語 ☆


ろんご
 中国、春秋時代の思想家孔子とその弟子たちの言行録。四書の一。二〇編。戦国
時代初期から編纂(へんさん)が始まり漢代になって成立。「仁」を中心とする孔
子およびその一門の思想が語られ、儒家の中心経典として中国伝統思想の根幹とな
った。日本へは応神天皇の代に伝来したといわれ、早くから学問の中心とされた。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
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◎悪衣悪食:あくいあくしょく

 【原】「士、
     道に志して悪衣悪食を恥ずる者は未いまだ与ともに議するに足らず」
    (道徳の修養に志す人で、自分の外面的な粗末な衣食を恥ずかしいと思う
     ようでは、まだ一緒に道を論ずる資格はないということ。)
                            −里仁(リジン)−
  質素で粗末な着物や食べ物のこと。

◎一日乃長:いちじつのちょう or いちにちのちょう
                                 −先進−
  1日だけ先に生まれて、ほんの少し年齢が上であるということ。つまり、他の
  人より少し経験が長く、技能・知識が優れているということ。

◎益者三友:えきしゃさんゆう
                                 −季氏−
  友人を選ぶときの心得を述べた言葉で、交際してためになる三種の友人のこと
  。正しいと思うことを直言する正直(直)な人、誠実{諒(りよう)}な人、
  博識{多聞(たもん)}な人のこと。

  【益者(えきしゃ)】
   交際して自分のためになる人。益友。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

◎遠慮近憂:えんりょきんゆう

 【原】「遠き慮(オモバカ)り無ければ、必ず近き憂ひ有り」
                                −衛霊公−
  将来の方針もなく目先のことに追われていると、必ず近いうちに困ることが起
  きるということ。

◎温故知新:おんこちしん

 【原】「子曰く、
     故(フル)きを温(タズ)ねて新しきを知らば、以て師と為る可し」

  つまり、すでに学んだことを復習したり、古いことを調べて、そこから新しい
  知識を得ること。また、古典や伝統の中から、新しい価値を再発見すること。

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◎剛毅木訥:ごうきぼくとつ

 【現】「剛毅木訥は仁に近し」
                             −子路(シロ)−
  心が強く、しっかりしていて飾り気のないこと。

  【剛毅/豪毅(ごうき)】
   意志がしっかりしていて物事にひるまない・こと(さま)。
  【朴訥/木訥(ぼくとつ)】
   かざりけがなく話し下手な・こと(さま)。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

◎巧言令色:こうげんれいしょく

 【原】「巧言令色鮮矣仁(巧言令色スクナシ仁(ジン))」
                                 −学而−
  口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりする
  こと。つまり、人に媚(コビヘツラ)うこと。

  【巧言(こうげん)】
   巧みに飾った言葉。心にもない口先だけの言葉。
  【令色(れいしょく)】
   他人の気に入るようにつくろい飾った顔つき。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

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◎四海兄弟:しかいけいてい

 【原】「君子敬而無失 與人恭而有禮 四海之内 皆兄弟也」
    (君子は敬して失う無く、人と恭(ウヤウヤ)しくして礼有らば、四海の
     内、皆兄弟なり)
                                 −顔淵−
  真心と礼儀を尽くして他者に交われば、世界中の人々はみな兄弟のように仲良
  くなるということ。また、そうすべきであるということ。

  【四海(しかい)】
   (1)四方の海。
   (2)国内。天下。世の中。また、世界。
   (3)〔仏〕須弥山(しゆみせん)を四方から取りまく海。
  【須弥山(しゅみせん)】〔梵 Sumeru の音訳。漢訳は妙高山・妙光山〕
   仏教の宇宙観において、世界の中央にそびえるという山。風輪・水輪・金輪
   と重なった上にあり、高さは八万由旬(ゆじゆん)(一由旬は四〇里)で、
   金・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり)の四宝からなり、頂上の宮殿には帝釈
   天が、中腹には四天王が住む。日月はその中腹の高さを回っている。須弥山
   の周囲には同心円状に七重の山があり、その外側の東西南北に勝身・贍部(
   せんぶ)・牛貨(ごけ)・倶盧(くる)の四州があり、さらにその外を鉄囲
   山(てつちせん)が囲っている。贍部州(閻浮提(えんぶだい)ともいう)
   が人々の住む世界に当たるとされる。スメール。蘇迷盧(そめいろ)。すみ
   せん。
  【兄弟(けいてい)】
   兄と弟。きょうだい。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−



◎造次顛沛:ぞうじてんぱい

 【原】「君子無二終レ食之間違仁、造次必於レ是、顛沛必於レ是」
                            −里仁(リジン)−
  とっさの場合のこと。あわただしいときのこと。また、わずかの時間のこと。

   【造次(ぞうじ)】
   〔古くは「そうし」「そうじ」とも〕事がにわかで、急ぎあわてる場合。ほ
   んのわずかの時間。
   【顛沛(てんぱい)】
   〔詩経(大雅、蕩)・論語(里仁)〕
   (1)つまずきたおれること。
   (2)危急の時。とっさの場合。また、つかの間。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

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◎道聴塗説:どうちょうとせつ

 【原】「道に聴きて塗(ミチ)に説くは之れ棄つぬなり」
                                 −陽貨−
  道で聴いた話を同じ道ですぐに他人に話すこと。すなわち、聞きかじりを他人
  に話して歩くのは徳を棄てるのと同じであるということ。つまり、いい加減な
  うわさ。また、根拠のない伝聞、受け売りのこと。

 【塗(みち)】
   道のこと。

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◎発憤忘食:はっぷんぼうしょく

  葉公(ショウコウ)孔子を子路(シロ)に問ふ。
  子路対(コタ)へず。
  子曰はく、
  「女(ナンジ)奚(ナン)ぞ曰はざる、
  『其の人と為りや、憤(イキドオ)発しては食を忘れ、
   楽しみては以(モッ)て憂ひを忘れ、
   老いの将(マサ)に至らんとするを知らずと爾(シカ)云ふ』」と。
  (葉公が子路に孔子はどのような人であるかをあずねた。
   子路は答えなかった。
   孔子が言った。
   「おまえはどうして、言わなかったのか、
   『先生の人がらは、何かに発憤しては食事を忘れてそれに打ちこみ、
    楽しくなると心配事を忘れて夢中になるというふうで、
    老年の迫ってくることにも気がつかない、そういった人です』」と。)
                           −述而(ジュツジ)−
  「発憤して食を忘わする」と訓読し、心を奮い起こして、食事をとるのも忘れ
  るほどに励むこと。「憤」は「奮」とも書く。

  【発憤/発奮(はっぷん)】
   (1)気持ちをふるい起こすこと。
   (2)かっとすること。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

◎暴虎馮河:ぼうこひょうが
                                 −述而−
  虎に素手で向かい、大河を徒歩で渡ること。つまり、血気にはやった向こう見
  ずな危険な行ないをすること。

  【暴虎(ぼうこ)】
   〔「暴」は手で打つ意〕無謀な行為をたとえていう語。
  【馮河(ひょうが)】
   〔歩いて黄河を渡る意〕むこうみずで危険な行動のたとえ。ひょうか。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

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