☆ 國木田独歩 ☆ 


くにきだどっほ/本名:哲夫
【1871(明治4)ー1908(明治41):小説家・詩人】
 千葉県に生まれ。東京専門学校(現、早稲田大学)在学中に、受洗しキリスト教
徒となります。雑誌の編集や、教師を経て、明治27年国民新聞記者として従軍し
、没後「愛弟通信」として刊行された通信記事を送りつづけて好評を得ました。そ
の後、佐々城信子と恋愛結婚しますが、半年で離婚し、手記「欺かざるの記」がそ
の間の事情を伝えることとなります。明治30年共著詩集「抒情詩」を出版し、ま
た「源おぢ」「忘れえぬ人々」などを発表して浪漫的抒情文学に新風を吹き込み、
「春の鳥」で浪漫主義の極致を示しました。晩年は「窮死」「竹の木戸」などの作
品で自然主義作家として評価されましたが、明治41年(1908)肺結核のため
、36歳で亡くなりました。
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◇ 喫驚(キッキョウ)したいといふのが僕の願(ガン)なんです。
  不思議なる宇宙を驚きたいといふ願です。

  【喫驚/吃驚(きっきょう)】
   驚くこと。驚天。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

◇ 恋は多くの人生の苦痛を包むオブラートなり。

◇ 実行せざる思付きは空想と称し、
  また妄想と称す。
          「欺かざるの記」

◇ 人生は戦場なり。
  戦いを宣告したうえは、
  書に向かっては書を征服し、
  人に向かっては人を征服し、
  事業に向かっては事業を征服するまで止むべからず。
  何物、何事、何人に対しても仇討ちの覚悟をもって戦うべし。
  死すとも勝つの覚悟あれ。

◇ 忍耐と勤勉と希望と満足とは境遇に勝つものなり。
                  「欺かざるの記」

◇ 人より人に及ぼす感化は、
  その雄弁よりも 
  主義よりも信仰よりも、
  実に品性の力最も深甚(シンジン)なりとす。

  【感化(かんか)】
   影響を与えて考えや情緒を、変化させること。
  【雄弁(ゆうべん)】
   (1)人の心を動かすように、力強くよどみなくしゃべること。また、その
      さまやその話。
   (2)(「―に物語る」「―に語る」の形で)ある内容をはっきりと示して
      いる意にいう。
  【深甚(しんじん)】
   〔古くは「じんじん」とも〕非常に深いこと。ひととおりではないこと。ま
   た、そのさま。甚深。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−

◇ 僕は時間の長短が人の真の交(マジワリ)に関係するとは信じない。
                         「驟雨(シュウウ)」
  【驟雨(しゅうう)】
   急に降り出し、強弱の激しい変化を繰り返しながら、急に降り止む雨。前線
   または雷雨に伴われたものが多い。にわか雨。夕立。
                             −大辞林第二版−