☆ M・D・モンテーニュ ☆ 


Michel Eyquem de Montaigne
/ミシェル・エケム・ド・モンテーニュ

【1533ー1592:フランスの思想家】
 ボルドー近郊の名家の生まれ。モラリスト(道徳家)文学の先駆をなしたといわ
れる『随想録』は、1571年にそれまで務めていた司法官を退官した後、自宅で
あるボルドーの城館の書斎に起居して書き継がれました。81年にはボルドーの市
長に。宗教戦争のさなかであったりペストの大流行など、多難な時代を送ることに
なりますが、ペスト流行に際しては、こんなエピソードが残っています。「黒死病
」と呼ばれて恐れられたペスト。モンテーニュの故郷であり任地であるボルドーで
もペストで倒れる人が続出し出した時、彼は家族と旅行の最中でした。しかし「ボ
ルドーにペスト」と聞けば、何をおいてもボルドーに帰って伝染病への対策を練り
、先頭に立って指揮を執らねばならないはず。ところが、実際の彼の行動は、でき
るだけボルドーから離れて旅行を続けたのです。そして、ペストが収まった頃にボ
ルドーに帰ってみると・・・。ほかの人間が市長になっていたのでした。最晩年は
、再び『随想録』の推敲に打ち込み、宗教戦争の中にあって良識に従う自主独立の
人として寛容の精神を説いた。
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◇ いつかできることはすべて、
  今日でもできる。

◇ 運命はわれわれを幸福にも不幸にもしない。
  ただその材料をわれわれに提供するだけである。
  それらを、
  それらよりも強力な我々の霊魂が、
  自分のすきなように、
  こねかえせばいい。
  これがわれわれの霊魂の状態を幸福にしたり
  不幸にしたりする唯一の・おもな・原因なのである。
                 「エセー(随想録)」

◇ 結婚は鳥籠のようなものだ。
  外にいる鳥たちはいたずらに入ろうとし、
  なかの鳥たちはいたずらに出ようともがく。
             「エセー(随想録)」

◇ 心は正しい目標を欠くと、
  偽りの目標にはけ口を向ける。
       「エセー(随想録)」

◇ この世で一番大切なことは、
  どうしたら自分が自分のものになりきれるかを知ることだ。

◇ 財産の貧乏を治すことはやさしいが、
  精神の貧乏を治すことはできない。
          「エセー(随想録)」

◇ 幸いなるかな、
  天の流転に従いて静かに流転する人々。

◇ 人生の価値は時間の長さではなく、
  その使い方で決まる。
  長生きしてもむなしい人もいる。

◇ 真の友愛においては、
  私は友を自分のほうにひきつけるよりも
  むしろ自分を友に与える。

◇ 泣くことも一種の快楽である。

◇ 老年は我々の顔よりも、
  心に多くのシワを刻む。
    「エセー(随想録)」

◇ 私が猫と戯れているとき、
  ひょっとすると猫のほうが、
  私を相手に遊んでいるのではないだろうか。

◇ 私達は竹馬に乗っても何もならない。
  なぜなら、
  竹馬に乗ってもやはり自分の足で歩かなければならないからである。
  そして、
  世界で一番高い玉座に上っても、
  やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。

◇ 私は自分の人生をつくり上げるために努力してきた。
  それが私の職業であり仕事であった。

◇ 私は明白な不正を隠れた不正ほどには憎まず、
  戦争の不正を平和の不正程には憎まない。
              「エセー(随想録)」