| 【 ふたご座 】 |
メソポタミア地方では、ナブー(知恵の神)とマルドゥク(バビロニアの首都バ
ビロンの守護神)の2神の姿と考えられ、それがギリシャへ伝わって、白鳥に化け
たゼウスがスパルタ王妃レダ(はくちょう座)に産ませた卵から孵った双子の英雄
カストルとボルックスの姿と考えられるようになりました。カストルは兄でボクシ
ングの名手、弟のポルックスは乗馬と戦いの名手で、二人とも様々な戦いで活躍し
ました。
イアソンが金毛のひつじ(おひつじ座)を取りにアルゴ号(かつてのアルゴ座)
で出かけたときにも、その遠征隊に参加しました。二人が乗った船は途中で嵐に合
い、沈みかけました。そのとき、たて琴の名人オルフェウスが琴を奏でると、不思
議なことに嵐はしずまりました。そして、乗っていた双子の兄弟、カストルとポル
ックスの頭の上に二つの星が輝いたそうです。
嵐の夜、船のマストの先に「セント=エルモの火」が現れることがあります。空
中放電現象の1つなのですが、古代〜中世の船乗りたちは、この火をカストルとポ
ルックスの使いと崇め、航海の安全を祈ったそうです。
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【ポリネシア・ソシエテ諸島に伝わるふたご座神話】
南太平洋ポリネシアのソシエテ諸島は、探検家ジェームズ・クックによって発見
され、ボラボラ島、フアヒネ諸島、ライアテア島、タハア島、マウピティ島、トゥ
パイ環礁を含む風下(リーワード)諸島と、タヒチ島、モーレア島、マイアオ島、
テティアロア環礁を含む風上(ウインドワード)諸島からなっていて、緑の豊かな
島々によって構成されています。
諸島の中心は、フランス領ポリネシアの中で最大の島であるタヒチ島で、首都パ
ペーテは行政の中心となっています。この諸島は1843年にフランスの保護国と
なり、1880年に植民地となりました。面積1.590km2、人口20万人強
です。
このソシエテ諸島で、カストルとポルックスのふたご座の2つの星は「フーイ・
タララ(ふたご)」と言われてきました。
ある日、この双子の兄弟は、両親が二人を引き離そうと相談しているのを聞き、
驚いて家を飛び出し、島から島を逃げまわって、最後にタヒチ島に渡りました。そ
して母親も、二人のあとを追ってタヒチ島にやってきて、子供たちを探します。や
がて、母親は二人が山に隠れていることを知りました。
二人を追って、母親も山に入り、ついに二人を見つけます。
たまらず双子は更に高い山の頂きへと逃げていき、そして空に飛び上がりました
。そのときの兄弟が、そのまま星になったと伝えられています。
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【ゲルマン民族のふたご座神話】
ゲルマン民族の間には「巨人の目」の名前があって、これも神話が伝えられてい
ます。
昔ダーゼという巨人がいて、いつも大鷲に化けては人間の国へ飛んで来て、目に
ついたものをするどい爪でつかみ連れ去っていました。
ある日いつものように飛んで来てみると、3人の神が火を焚いて食事をしようと
していました。そこでダーゼはあることを思いつき、神々を困らせたあげく、引き
かえに神々が食べている「若返りのりんご」を持ってくると約束すれば許してやろ
うというのです。
ロケと呼ばれていた神は仕方なく、りんごの実を持っている女神イドウィンをさ
らって来てダーゼに渡しました。
しかし、他の神々はそれをひどく怒って、女神とりんごを取り戻してこなければ
ロケを死刑にするというのです。そこでロケは鳥に姿をかえてダーゼの住家へ飛ん
で行ったところ、巨人は留守だったので、女神とりんごを爪につかんで飛び去りま
した。
しかし、ダーゼに見つかってしまい、大鷲の姿になって矢のように追いかけてき
ました。
他の神々は石垣に出てロケの帰るのを待っていましたが、それを見ると枯れ枝を
石垣の上に積み上げ、火を放ちました。巨人は勢いあまって火の中に飛び込んでし
まい死んでしまいました。
死んだ巨人には美しい娘がいて、神の1人と結婚することになっていたので、父
の死をひどく悲しむ娘のために、 神々は巨人の目を空にかけました。
それが、今も巨人の目と呼ばれて輝いている2つの星と伝えられています。
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「オリオン座」のベテルギウスと「こいぬ座」のプロキオンを結ぶ線を挟んで、
シリウスと反対側の1等星β星ポルックス、西側の2等星σ星カストルを先頭に二
列に並んだ星が「ふたご座」です。通常、明るい星から順にα、β、…と名付けて
いくのですが、この「ふたご座」は、明るさの順序が逆になっています。毎年12
月13日頃,「ふたご座」方向から放射状に沢山の流れ星・双子座流星群が出現し
ます。6月22日の夏至点もこの星座です。σ星は二重星です。
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