 | | 【 「そ」の蔵 】 |
◎「滄海(ソウカイ)の一粟(イチゾク)」
−蘇軾(ソショク)・前赤壁賦−
大きな海に浮かぶたった一粒の粟(あわ)のこと。つまり、広大なものの中の
小さなもののこと。また、宇宙における人間の存在の小ささのこと。
【滄海/蒼海(そうかい)】
あおい海。あおうなばら。
【一粟(いちぞく)】
ひとつぶの粟(あわ)の実。転じて、きわめて小さい物。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「双璧」
「璧」はドーナツ型の宝玉のことで、一対の立派な宝玉ということ。つまり、
どちらが優れているとも決めかねる二つのもののこと。
◎「総領(ソウリョウ)の甚六(ジンロク)」
−江戸いろはがるた−
惣領とは一家の長男長女のことで、甚六とはおろかな男のたとえ。長男や長女
は過保護に育てられるので、弟妹に比べておっとりしているということ。
【総領/惣領(そうりょう)】
(1)家を継ぐ子。あととり。
(2)長男または長女。
(3)上代の地方行政官。筑紫・吉備(きび)などの要地に置かれ数か国を
統治した。大宝令施行により大宰府(筑紫総領)以外は廃止された。
すべおさ。すぶるおさ。
(4)中世、特に鎌倉時代、武家社会における一族の長。一族の祭祀の中心
となり、一族・庶子を統率し、御家人として鎌倉殿に奉仕した。
(5)すべてを支配すること。全部を領有すること。
【甚六(じんろく)】
(1)長男。跡取り息子。おっとりして気がよいところがあることからから
かう気持ちをこめていう。
(2)お人好し。のろまな愚か者。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「倉廩(ソウリン)実ちて則ち礼節を知り、
衣食足りて則ち栄辱(エイジョク)を知る。」
【原文】倉廩実則知礼節、衣食足則知栄辱
−管子(カンシ)・牧民−
人民は米倉に穀物がいっぱい詰まっていれば、道徳心をもち礼儀と節操を知る
ようになり、衣服や食物が満ち足りてこそ、名誉と恥辱の違いを心得るように
なるということ。つまり、人間は生活が豊かになれば、礼儀・節度をわきまえ
たり、名誉・恥辱の別を知るようになるということ。また、人間は生活にゆと
りができてはじめて、人間の徳というものを知るということ。
単に「衣食足りて礼節を知る」ともいう。
【倉廩(そうりん)】
穀物を蓄えておく倉。
【礼節(れいせつ)】
社会生活の秩序を保つために必要とされる行動・作法。礼儀。
【栄辱(えいじょく)】
栄誉と恥辱。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「葬礼(ソウレイ)帰りの医者話」
葬式の帰り道に、この医者でなくあの医者にかかっておけばよかった、などと
いう話をすること。つまり、今さら言ってもどうにもならないことを愚痴るこ
と。
【葬礼(そうれい)】
死者をほうむる儀式。葬式。葬儀。とむらい。喪礼。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「惻隠(ソクイン)の心は仁(ジン)の端(タン)なり。」
−孟子(モウシ)−
思いやりの心は、仁をなす糸口であるということ。
人間の持つ仁・義・礼・智の四つの道徳があらわれる端緒(タンショ)につい
て述べた「四端(シタン)の説」の一つ。
【惻隠(そくいん)】
かわいそうに思うこと。あわれむこと。
【仁(じん)】
(1)己に克ち、他に対するいたわりのある心。儒教における五常の一。
(2)愛情を他におよぼすこと。いつくしみ。おもいやり。
(3)(4)
【端緒(たんしょ)】
物事の手掛かり。いとぐち。きっかけ。たんちょ。
【四端(したん)】
〔孟子(公孫丑上)〕仁・義・礼・智の徳に達するための四つの糸口。惻隠
(そくいん)・羞悪(しゆうお)・辞譲・是非の四つの心の総称。孟子の性
善説の根底を成す。
【羞悪(しゆうお)】
自他の不善を恥じ、憎むこと。
【辞譲(じじょう)】
へりくだって他人に譲ること。
【是非(ぜひ)】
[一](名)スル
(1)よいことと悪いこと。可否。当否。
(2)善悪・適否を論ずること。批評すること。
[二](副)
(1)あることの実現・実行を強く希望する気持ちを表す。どうしても。是
が非でも。
(2)必ずそういう結果になることを表す。かならず。きっと。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
cf.
【四端の説(したんのせつ)】
「四端」とは、人間が生来もっている四つの端緒(本質)という意味で、
「惻隠の心」=「人の不幸を見過ごせぬ心」
「羞悪の心」=「不義不善を恥ずかしく思い、悪を憎む心」
「辞譲の心」=「他人に譲ろうとする心」
「是非の心」=「物事の善悪を判断する心」
◎「俎上(ソジョウ)の肉」
まな板の上に載せられた肉は、もはや運命が行きづまりあきらめている、とい
うことから、相手の思い通りになるより仕方のない運命である、ということ。
【俎上】
まな板の上。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「袖振り合ふも多生(タショウ=他生)の縁」 −京都&尾張いろはがるた−
道で見知らぬ人と袖が触れ合うのも深い宿縁(シュクエン)に基づくものだと
いうこと。
【多生(たしょう)】
〔仏〕
(1)何度も生まれ変わること。六道を輪廻(りんね)して多くの生を経る
こと。
(2)多くのものを生かすこと。
【他生(たしょう)】
〔仏〕今生(こんじよう)に対して、過去または未来の世における生存。
【宿縁(しゅくえん)】
〔仏〕前世の因縁。宿世(すくせ)の因縁。宿因。すくえん。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「其の樹を陰とする者は其の枝を折らず。」
−韓詩外伝(カンシガイデン)−
木陰で休息する者は、その木の枝を折ったりはしないということ。つまり、恩
人に対して害を加えたりせず、恩に報いることが人間の道であるということ。
◎「その能を誇れば、その功を喪う。」 −書経(シャキョウ)−
自分の能力をひけらかすと、せっかくの功績を無意味なものにしてしまう、と
いうこと。
◎「それ、
天地は万物の逆旅(ゲキリョ)
光陰(コウイン)は百代(ハクタイ)の過客(カカク)なり」
−李白(リハク)
・春夜宴桃李園序(シュンヤトウリノソノニエンスルノジョ)−
そもそも、広大な天地は万物を迎え入れる旅館のようなもの。流れ行く時間は
永遠に絶えることない旅人のようなものだということ。
【逆旅(げきりょ)】
〔旅人を逆(むか)える所の意〕旅館。やどや。
【光陰(こういん)】
〔「光」は日、「陰」は月〕月日。歳月。時間。
【百代(はくたい)】
〔「はく」「たい」ともに漢音〕多くの年代。ひゃくだい。
【百代(ひゃくだい)】
〔古くは「はくたい」とも〕非常に長い年代。永遠。
【過客(かかく)】
通り過ぎて行く人。旅人。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「損して得とれ」
一時は損をしても、その損によって将来大きな利益を得る方がよいということ
。
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