☆ 故事&ことわざ ☆ 


【 「ほ」の蔵 】
◎「奉公人(ホウコウニン)に使われる」
  人を上手に使うためには、使われる者の立場に立った心配りをしなければなら
  ず、人を使っているはずが、気を遣うあまりにかえって人に使われているよう
  なものだということ。
  【奉公人(ほうこうにん)】
   他人の家に仕え働く人。召し使い。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「暴虎馮河の勇(ユウ)」
  虎に素手で向かい、大河を徒歩で渡ること。つまり、血気にはやった向こう見
  ずな危険な行ないをすること。
  【暴虎馮河(ぼうこひょうが)】  −論語(ロンゴ)・述而−
   虎に素手で向かい、大河を徒歩で渡ること。つまり、血気にはやった向こう
   見ずな危険な行ないをすること。
  【暴虎(ぼうこ)】
   〔「暴」は手で打つ意〕無謀な行為をたとえていう語。
  【馮河(ひょうが)】
   〔歩いて黄河を渡る意〕むこうみずで危険な行動のたとえ。ひょうか。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「坊主憎けりゃ袈裟(ケサ)まで憎い」
  坊主が憎いと思い始めると、その身に着けている袈裟まで憎くなるということ
  。つまり、その人を憎む心があると、その人に関係があるすべてが憎いと思う
  こと。
  【袈裟(けさ)】
   (1)インドで仏教者の着る法衣(ほうえ)のこと。中国・日本では衣(こ
      ろも)の上に左肩から右腋下へかける長方形の布をいう。インドの法
      衣が形式化したもので、小さい四角の布を縫い合わせて作り、中国・
      日本では次第に色や布は華美なものが用いられるようになった。宗派
      によって各種の形式のものがある。功徳衣。無垢衣。福田衣。忍辱鎧
      (にんにくがい)。卓衣。
   (2)「袈裟懸け」の略。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「坊主の花簪(ハナカンザシ)」
  女性とは無縁であるはずの僧侶が花簪を持っていても仕方ないということ。つ
  まり、似つかわしくないもののこと。
  【花簪(はなかんざし)】
   (1)造花の飾りをつけたかんざし。また、花や造花を髪にさしてかんざし
      とすること。
   (2)キク科の一年草。オーストラリア原産。高さ約50センチメートル。
      葉は披針形。花は径3〜5センチメートルで淡紅色、中心の管状花は
      黄色。切り花・ドライ-フラワーなどにする。ヘリプテラム。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「坊主丸儲け」
  坊主は資本も経費もいらず、収入がそのまま全部儲けになるということ。一般
  に、元手なしの、実入りのいい仕事をうらやんだり非難したりする言葉。
◎「忙中(ボウチュウ)閑(カン)あり」
  どんなに忙しい中でもちょっとした暇はあるものだということ。
  【忙中(ぼうちゅう)】
   忙しいさなか。
  【閑(かん)】
   ひま。ひまな時間。また、ゆったりと落ち着いてしずかなさま。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「忘年(ボウネン)の交わり」  −初学記(ショガッキ)
  年の差を忘れて親しむ友人。
  【忘年(ぼうねん)】
   (1)年の終わりに、その年にあった苦労を忘れること。としわすれ。
   (2)年齢の差を忘れること。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「棒ほど願って針ほど叶う」
  人の希望とか念願などは、どんなに大きくても実現するのはほんの一部である
  から、希望は出来るだけ大きく持つのがよいということ。
◎「蕪(ホウ)を採り、
  菲(ヒ)を採り、
  下體(カタイ)をもってすること無かれ。
  君は節を取りて可なり」
  【原文】「採蕪採菲 無以下體 君取節焉可也」  −詩経(シキョウ)
  蕪(カブ)や大根を収穫し、其の根が駄目だからといって葉っぱまでも捨て
  る必要は無く、君は良いところだけ利用すればよいということ。
  【蕪(かぶ)】
   アブラナ科の越年草。古く中国から渡来して野菜として栽培される。根は白
   色のものが多く、多肉質で、大きさや形は、品種によって多様。根生葉はへ
   ら形。春、花茎の先に黄色の十字形花を総状に開く。カブラ。カブラナ。[
   季]冬。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
  【菲(ひ)】
   大根。
  【下體(かたい)】
   根。
◎「吠える犬は噛(カ)みつかぬ」
 【英】Barking dogs seldom bite.
  強がりを言ったり、やたらと威張ったりする者に限って、実力はないというこ
  と。
◎「墓穴を掘る」
  自分を葬るための墓穴を自分で掘ること。つまり、自分の手で自らを破滅に導
  く原因をつくること。
◎「星を戴(イタダ)いて出(イ)で星を戴いて帰る」
  まだ星が見える夜明け前に家を出て、夜空に星が輝くころになって帰るという
  こと。つまり、仕事に励んでいるということ。
◎「仏千人(ホトケセンニン)神千人(カミセンニン)」
  世間には仏様や神様のようなよい人がたくさんいる。つまり、世の中には悪人
  もいるにはいるが、善人もまたたくさんいるということ。
◎「仏作って魂入れず」
  仏像を作っていながら肝心の魂が入っていないこと。つまり、骨を折って完成
  させても肝心なところがぬけているということ。
◎「仏の顔も三度」  −京都いろはがるた
  円満の徳を生まれつき持っている仏も、その顔を三度なで回すと腹を立てると
  いうこと。つまり、とても無邪気な人、温和な人でも、礼儀知らずな行為を繰
  り返されれば、最後には怒るということ。度重なる侮辱はがまんできないとい
  うこと。
◎「骨折り損の草臥(クタビレ)儲(モ)け」  −江戸いろはがるた
  無駄に骨を折るだけで、儲けたのはくたびれただけ、ということから、苦労し
  ても一銭にもならず、くたびれただけで終わること。
  【〈草臥〉れ儲け】
   苦労したが、結局くたびれただけで何の得るところもなかったこと。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「骨身惜しむな無駄惜しめ」
  苦労や面倒をいやがらず、無駄遣いせずに働けということ。
◎「誉め手千人悪口万人」
  誉めてくれる人が仮に千人とすれば、悪口を言う人はその十倍の万人もいる。
  兎角(トカク)世の中には、人を貶(ケナ)す人が多いものだということ。ま
  た、誉める人も、内心では貶しているかもしれないということ。
◎「誉めた道具、
  買(コウ)うた例(タメシ)なし」
  文句をつけず、ただ誉めるばかりの客は、買う気がないということ。つまり、
  ただ誉めてばかりいる人は信用できないこと。
◎「洞(ホラ)が峠をきめこむ」
  豊臣秀吉明智光秀が山崎で戦った際、筒井順慶は洞ヶ峠で戦況をうかがい、
  有利な方に味方しようとしたという故事。つまり、有利な方につこうと形勢を
  うかがうこと。
◎「蒲柳(ホリュウ)の質」  −世説新語(セセツシンゴ)
  蒲柳は秋になると真っ先に葉が落ちる。つまり、体がほっそりしていて病気に
  なりやすい弱々しい体質のこと。
  【蒲柳(ほりゅう)】
   カワヤナギの異称で、秋になると他の樹木に先駆けて葉が落ちてしまう。
◎「惚れたが因果(インガ)」
                           −尾張いろはがるた
  惚れたのが運の尽き。好きになったのだからしかたがないということ。
  【因果(いんが)】
   [一](名)
   (1)原因と結果。
   (2)〔仏〕
   (ア)今ある事物が以前の何らかの事物の結果であり、また将来の何らかの
      事物の原因であること。
   (イ)自分のなしたよい行為や悪い行為に応じて、それに相当するよい報い
      や悪い報いがあること。
   (ウ)現在の不幸は、前世での悪業によっているということ。
   [二](形動)[文]ナリ
      不運な巡り合わせであるさま。いやな運命にあるさま。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「惚れて通えば千里も一里、
  逢わず戻ればまた千里」
  恋しい人の所に行くときは、遠い道でも苦にならないということ。
◎「煩悩(ボンノウ)あれば菩提(ボダイ)あり」
  煩悩と菩提とは表裏一体で別々に離れたものではないということ。つまり。迷
  いがあって初めて悟りもあるということ。迷わない人は悟りに到達することは
  ありえないとおうこと。煩悩則菩提(ボンノウソクボダイ)。
  【煩悩(ぼんのう)】
   〔仏〕人間の身心の苦しみを生みだす精神のはたらき。肉体や心の欲望、他
   者への怒り、仮の実在への執着など。「三毒」「九十八随眠」「百八煩悩」
   「八万四千煩悩」などと分類され、これらを仏道の修行によって消滅させる
   ことによって悟りを開く。染(ぜん)。漏。結。暴流(ぼる)。使。塵労。随眠
   。垢。
  【菩提(ぼだい)】〔仏〕
   (1)〔梵bodhi〕修行を積み、煩悩(ぼんのう)を断ちきって到達す
      る悟り。一般には仏の悟りをいうが、声聞(しようもん)・縁覚(え
      んかく)の悟りをいうこともある。「覚」「智」「道」とも訳す。
      →阿耨多羅三藐三菩提
   (2)死後の冥福のこと。
  【煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)】
   一般には煩悩と悟りである菩提とは相対立するものとしてとらえられるが、
   両者ともその本体は真如なのであり、真理の立場からすれば、煩悩こそがそ
   のまま菩提にほかならないということ。現実肯定的な大乗仏教の立場を強調
   した表現。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「煩悩(ボンノウ)の犬は追えども去らず」
  煩悩は、犬のように、追い払ってもつきまとって離れないということ。つまり
  、それだけ煩悩は絶ちがたいということ。
  【煩悩(ぼんのう)】
   〔仏〕人間の身心の苦しみを生みだす精神のはたらき。肉体や心の欲望、他
   者への怒り、仮の実在への執着など。「三毒」「九十八随眠」「百八煩悩」
   「八万四千煩悩」などと分類され、これらを仏道の修行によって消滅させる
   ことによって悟りを開く。染(ぜん)。漏。結。暴流(ぼる)。使。塵労。
   随眠。垢。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「本来無一物。」  −慧能(エノウ)
  存在するすべてのものは空であるから、執着、煩悩もなく生死さえもないとい
  うこと。つまり、一切のものから自由になった心境のこと。慧能の偈(ゲ)の
  一節。
  【偈(げ)】
   (1)経文で、仏徳をたたえ、または教理を説く詩。多く四句からなる。「
      諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」の類。偈頌(げじゆ)。
      伽陀。頌文。
   (2)禅宗で、悟りの境地などの宗教的内容を表現する漢詩。偈頌。詩偈。
      頌。
                      −三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「盆を戴(イタダ)きて天を望む」
  盆を頭の上に乗せてしまうと天を見る事は出来ないし、天を見たいと思えば頭
  に盆は乗せられない。つまり、物事は二つを同時に行なう事は不可能である、
  ということ。