| 【 「へ」の蔵 】 |
◎「平家を滅ぼすは平家」
平家が源氏によって滅亡したのは、みずからの奢(おご)りと悪業の結果による
ということ。つまり、自分を滅ぼすのは世の中や他人ではなく、自分自身であ
るということ。
◎「兵 強ければ則ち滅ぶ。」 −淮南子(エナンジ)−
強大な兵力を持つと、国の滅亡を招く。つまり、軍隊が強ければおごりや油断
を生じ、かえって敗れることになるということ。
◎「丙丁(ヘイテイ)に付(フ)す」
−王陽明(オウヨウメイ)・童克剛(ドウコクゴウ)に復するの書−
焼き捨てる、火中に入れるということ。
十干(ジッカン)でいう、ひのえ(火の兄)、ひのと(火の弟)であり、とも
に五行で火に属することから、他人に見られては困る手紙や書類を焼くこと。
【十干(じっかん)】
甲・乙・丙・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛・壬(じん
)・癸(き)の総称。五行の木・火・土・金・水と結びつけて、それぞれ兄
(え)(陽)、弟(と)(陰)を当て、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(
ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)
・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)とも読む。十二支と組み
合わせて年・日の表示などに用いる。十母。
【五行(ごぎょう)】
(1)中国古来の哲理で、万物を組成する五つの元になる気。木・火・土・
金・水の称。五行のおのおのを、兄(え)・弟(と)の二つずつに配
してできたのが十干(じつかん)である。
(2)〔仏〕菩薩が修行する五つの行法。大乗起信論では布施(ふせ)・持
戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しようじん)・止観(しか
ん)の五つの修行。涅槃経は別説をあげる。
→六波羅蜜
(3)「五行の陣」に同じ。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「臍(ヘソ)で茶を沸(わ)かす」
おかしくてたまらないこと、ばかばかしいほど滑稽であること、笑止千万であ
ること、などにいう。
◎「下手があるので上手が知れる」
下手な人がいるからこそ、上手な人の存在が知られるということ。つまり、何
事も比較になるものがあるからこそ、その良さや巧みさが分かるということ。
◎「下手が却(カエ)って上手」
下手な者は丁寧に仕事をするので、かえって立派な仕上げとなる場合があると
いうこと。
◎「下手の金的(きんまと or きんてき)」
下手な者が射た矢でも、時にはまぐれで金的に当たることがあるということ。
つまり、まぐれ当たりのこと。
◎「下手の長談義」
−京都いろはがるた−
話が下手なくせに長々と話をすること。つまり、非常に聞き苦しく迷惑である
こと。また、長々と話すのはかえって逆効果であること。
◎「下手の横好き」
下手であるにもかかわらず、その物事をするのが好きであること。
◎「糸瓜(ヘチマ)の皮とも思わず」
糸瓜の皮は、他の野菜と違い、皮が役に立たないということ。つまり、なんの
価値もないということ。
cf.
糸瓜の実は、水に晒(サラ)してたわしなどの使われ、茎から取った水は化
粧水として重宝されるが、表面の皮は、捨てられるだけで何の価値もない。
◎「蛇に噛まれて朽ち縄に怖(オ)じる」
蛇に噛まれてから、腐った縄を見ただけでもこわがるということ。つまり、危
険な経験による恐怖が病的になって、必要以上に神経質になってしまうこと。
【怖じる】
(1)こわがる。びくびくする。
(2)恐れてはばかる。
−三省堂提供「大辞林第二版」−
◎「蛇の生殺し」
生かしも殺しもしないで、とどめをささずに放っておくこと。つまり、物事の
決着をつけず、いい加減な状態にしておくこと。
◎「屁をひって尻つぼめ」 −江戸いろはがるた−
放屁した後に尻をつぼめても遅いということ。つまり、物事を失敗した後であ
わてて言い訳したり、ごまかすること
◎「弁慶(ベンケイ)の立ち往生」
鎌倉時代、衣川(コロモガワ)の合戦で、弁慶が義経を守るために橋の上に立
ちはだかり、全身に矢を浴びて、たったまま死んだという伝説から、進むこと
も退くこともできない、動きのとれないこと。
◎「弁当持ち先に食わず」
弁当運びを任された者は、手元に皆の弁当を持っているが、皆より先に食べる
ことはないということ。つまり、持ってるものが多い人ほど、それを使わない
ものであるということ。
|
|  |